アメリカ・ボストン駐在妻のLittlepondです。
2018年より夫の転勤帯同でマサチューセッツ州ボストン郊外在住で、渡航時に8歳の長女も帯同しています。
アメリカ西海岸のポータルサイト【ロサンゼルスタウン】【サンディエゴタウン】でもコラム【駐在妻的米国生活】を連載している駐在妻ブロガーです。
当ブログ「ボストン駐在妻の便利帳」は、6年前に私がボストンで駐妻デビューしたときに知りたかったことを、未来のボストン駐在妻の皆さまへ伝えたいと始めました。
今回の記事では、ボストンへお子さんと帯同する方へ、現地校の「日本との違い」をお伝えしていきます。
現地校で日本から来たばかりの人が戸惑いがちな内容をまとめました。編入前に読んでいただくと、常識の違いに驚かずに済むはずです。
学校行事
入学式
アメリカの現地校には「入学式」的なセレモニーはほとんどありません。
学校の初日(9月の新学期)は、普段着で登校し、クラス分け発表が校庭やジム(体育館)であり、担任の先生がプラカードを持って立っています。
自分のクラスの先生の列に並び、時間が来たら見送りの親へバイバイし、各クラスへ授業へ向かいます。
授業が終わる時間には、スクールバスに乗るか、親のお迎えで下校します。
気合いを入れて日本の入学式みたいな服装で登校させる必要はまったくありません。
運動会(フィールドデー)
運動会(フィールドデー)はPE(体育)の公開授業のようなスタイルで行われます。
5月や6月の年度末に公開で行われることが多く、学年ごとに日にちが決まります。
子供たちが校庭でゲームをしたり、小学校高学年は「綱引き」や「徒競走」のような種目が行われる学校もあります。
アメリカの現地校は授業参観が少なく、オープンハウス(学校公開)も限定されるので、フィールドデーは親が生徒や先生とコミュニケーションができる少ない機会の一つです。
ボランティアをすれば子どもたちをさらに近くで見ることもできます。PTOのボランティア募集や、学校からの案内も目を通し、なるべくお手伝いに行くのがおすすめです。
遠足(フィールドトリップ)
遠足(フィールドトリップ)も学年ごとにスクールバスに乗っていったり、近所の公園や史跡めぐりをする学区もあります。
小学校の低学年のうちは、水筒(マグボトル)とお弁当(捨てられる容器)を用意するように言われることが多いです。
高学年になると、ボストン市内のフリーダムトレイルや、州議事堂、コンスティテューション号を見に行くなど、観光客と同じようなルートを1日かけて歩くこともあります。
こちらもシャペロン(付き添いの保護者)が募集されるので、なるべくお子さんが小さいうちはボランティアで付き添いに参加して、生徒や先生の様子を見るのがおすすめです。
パジャマデー
パジャマデーはその名の通り、パジャマを着て登校する日です。
日本人が一番「?」と困惑してしまう学校行事ですが、年度末で先生や生徒もゆるーい雰囲気になってきている季節に行われ、クラスでは映画を見たり、カーペットに寝そべってダラダラ過ごしても良い日で、先生も生徒もリラックスして過ごす日です。
起きたまんまのパジャマ姿で登校する子もいますが、パジャマデー用にイケてるパジャマを持っている子も多いので、お外も歩ける部屋着程度のパジャマで登校するのがおすすめです。
バレンタインデー
小学生のうちは、バレンタインデーはクラスの生徒全員&先生&特別授業などの先生へギフトを用意します。
担任からバレンタインデー前にクラスの生徒のリストが配られたら、全員がギフトを交換する大前提です。
その他、ESLの先生や校長先生、事務所のスタッフなどに渡すこともできます。
日本のキットカットやチョコレート菓子などを配ると、生徒よりも先生やクラスメートの保護者がめっちゃ喜んでくれます。
卒業式
卒業式は公立の場合、グラデュエーションセレモニーではなく「次のステップへ進むセレモニー」的な名前が付いていて、学校ごとにセレモニーの名前が違います。
わが家の娘が通う学校では「Moving on Ceremony」という名前でした。
体育館や校庭で校長先生のお話を聞いて、担任から卒業証書をもらう儀式的なイベントを行う学校がほとんどです。
生徒や保護者の服装はとくに指定されませんが、小学校ではセレモニードレスやスーツを着る生徒もいます。まったくの普段着の生徒もいるので、何を着ていても浮いてしまうことはありません。
保護者は「ちょっとおしゃれなレストランに行けるくらい」の服装が多く、男性はジャケット、女性はジャケットやワンピースを着ている人が多めです。
まったくの普段着で保護者が見に行っても大丈夫なのが日本との大きな違いです。
休日
スノーデー
大雪が降るとスクールバスが運行できない地域や、通学が危険な学区は休校になります。
これは州ではなく学区(District)が決めるので、早いときは前日から「明日はスノーストームなので休校です」というメール連絡がきます。
スノーデーがあると、その年度の夏休みに入る日がどんどん後ろ倒しになる学区が多いです。
子どもは休校を喜びますが、大人は学校の年度最終日がわからなくなり、休暇や仕事の予定を立てるのが難しくなるのでイライラしてしまいます。
日本では豪雪地域でなければありえない「雪での休校」はボストンだと頻繁にある年度もあります。
ジュイッシュホリデー
ジュイッシュ(ユダヤ教)は、独自の休日があり、ジュイッシュが多い学区はユダヤ教の休日が学校も休みになります。
最も神聖な日である「ヨム・キプール」(9月か10月)など、毎年決まった日ではない祝日があったりするので、アメリカの祝日以外の平日が休みだと混乱してしまいがちです。
学区を決めるときに、ジュイッシュホリデーは休校なのかも確認しておくと良いでしょう。
給食
ハンバーガーとホットドッグしかないのがアメリカの学校給食のイメージですが、さすがに給食のメニューは毎日同じではありません。
メインのメニューが食べられない生徒は、定番メニューのバター(ピーナッツバター風)とジャムのサンドイッチやマフィン、ベーグルなども用意されていることが多いです。
日替わりメニューはマック&チーズなどのスクールランチの定番から、イタリアンのパスタやスモークBBQまで、日本の給食ほどの美味しさは期待できませんが、子どもが飽きない程度のバラエティはあります。
給食は教室ではなく、専用のカフェテリアで食べる学校がほとんどです。
お弁当を持参するのもOKですので「こんなアメリカっぽいメニューじゃ食べられない」という日本人は、日本と同じようなお弁当を持たせている家庭もたくさんあります。
保護者会
日本人が「日本との違い」に一番びっくりするのが「保護者会」でしょう。
まず、平日の夜に開催されるので、働いている保護者でも参加できます。
両親がいる家庭はパパかママのどちらかが参加し、子どもはもう1人の親と自宅で過ごしているので、子連れで参加する保護者はめったにいません。
日本では保護者会に未就学児や赤ちゃんを連れて行く人もいますが、アメリカでは子供を連れて行くと「どうしたの?」「面倒を見る人がいないの?」「パートナーは?」と心配されてしまうこともあります。
離婚しているカップルでも、ペアレンツミーティングではどちらかの親が子どもを見ていることが多いのですが、日本人駐在家庭でパパが帰ってこれない家庭はママが子連れで参加してしまいがち。
しかし、アメリカ人からは「子ども連れてきたの??」ドン引きされることも。
保護者会はなるべく「親だけ」で参加するのが無難です。
以上、いかがでしたでしょうか?
これからボストンの現地校へ編入するご家庭の参考になれば嬉しいです。
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