ボストン駐在妻のLittlepondです。
2018年より夫の転勤帯同でマサチューセッツ州に住んでいます。当時8歳の長女を帯同しました。
これからボストンで生活を始める皆さんへ、現役駐在妻の立場から情報を発信しているブログです。
この記事のタイトルを思わずクリックした方は、
「寒いボストンでうつになったらどうしよう?」
そうお思いかもしれませんね。
脅かすわけではありませんが、私はボストンに来て最初の1年間は見事にひきこもり駐妻をやっておりました。
緯度の高いボストンは、冬は日照時間も短く、氷点下の日も多く、なかなか外に出られないうちに、あっという間に外へ出なくなりました。
毎日、スマホを片手に1日の大半を過ごし、日本のYahoo!ニュースを読んでいるうちに時間が過ぎていきました。
日本にいるときより、日本のゴシップネタに詳しくなりました。
コロナウィルスでパンデミックが起きる2年も前からステイホーム生活。
だんだん「もしかしてウツかな?」という症状が出て来ました。
眠れない、家事ができない、頭痛、耳鳴り、このままだと精神か身体のどちらかが崩壊しそう……
そして、過呼吸を頻発し、ある日とうとう呼吸ができなくなり、気がついたら意識を失って救急車で搬送されてしまいました。
某ボストン市内の有名な大学病院のERで意識が戻り、夫やドクターに「日本へ帰った方がいい」と説得され、やっと自分が「駐妻うつ」になりかけていることに気づき、これではいかん!と行動に移したのです。
そこでこの記事では、ドクターやカウンセラーから聞いたり、自分で行動したことのうち、
「ボストンで駐妻うつになりかけた私が予防のためにやったこと」
で、一番シンプルなことをご紹介します。
今、海外ですでに駐妻うつになりかけている方や、心を病んでしまわないか心配な人は、これを読めば「海外生活でウツにならないためにできる最低限のこと」をお解りいただけるはずです。
ボストン駐妻のうつ予防法「朝陽を浴びる」
「眠れない」の改善には「朝陽をしっかり浴びること」が一番効果がありました。
時差ボケ矯正に役立つ「メラトニン」は、日本では認可されていませんが、睡眠ホルモンと言われ、普通にボストンのドラッグストアで購入できます。
最初はこのメラトニンにめちゃくちゃ頼りました。
しばらくは寝つきも良くなりましたが、また眠れなくなりました。そこでアメリカに来る前に受講したストレスマネジメントの講義を思い出し、資料を確認してみると……
朝陽をしっかり浴びる「認知行動療法」を見つけました。
体内時計が狂ってしまう、自律神経が乱れてしまうときには、朝しっかり陽の光を浴びて、脳内でメラトニンが作られるようにする、と書いてありました。
メラトニンは飲むのではなく、自分の体内で作らなければいけません。
朝は思い切りカーテンを開けて、一度しっかり10分ほど、光を全身で浴びるようにしました。
すると一週間くらいで寝つきが良くなり、1ヶ月も続けたらしっかり7、8時間近くは寝られるようになりました。
ボストン駐妻の引きこもり予防法「ウォーキング」
次にやったのは「ウォーキング」でした。
身体を動かすことはオススメです。お金もかかりませんし、スポーツジムやスタジオに通う必要もありません。
1年間、家の周りのことさえよく知らなかったのですが、遊歩道やバイクトレイルがたくさんあり、ランニングやウォーキング、サイクリングを楽しむ人がたくさんいました。
「近所にこんな素敵なトレイル(遊歩道)があったことも知らなかったのか」
そう思って毎日30分ほど歩くようにしたら、適度に身体が疲れ、夜はしっかり眠れるようになりました。
慣れてきたら1時間ほど歩くようにして、トレイルだけでなく、お店が多い街の中にも行ってみました。
こんな場所にカフェがあったのか、こんなに大きな教会があったのか、こんなグロサリーストアがあったのか、などなど……
住んで1年以上も経っていながら、発見の毎日でした。
近所のことすらまったく知らなかったことに気づきました。
ボストンを全然、楽しんでいなかったということにも。
毎日、同じ時間にウォーキングに出るようになると、近所の人とも挨拶くらいは交わせるようになり、半年後にはカフェで一人で時間を過ごしたりできるようになりました。
やっと健康で文化的な最低限度の駐妻生活のスタート地点に立てた気がしたのです。
ボストン生活でひきこもりそうになったらとにかく近所を歩きましょう。
身体の健康のためだけでなく、ココロの健康にも良いはずです。
ひきこもり予防法「日本語と英語で話す」
「家族以外の人」と話さなかったのも、ウツになりかけた原因だと感じます。
同じ「駐妻」ではなく、現地に長く住んでいる日本人と話すようになると、最初に海外で「うつ」症状を経験し、どう乗り越えたかを教えてくれました。
ボストン在住歴の長い皆さんは「アメリカに住むなら英語を話せるレベルにすること」をアドバイスしてくれました。
日本人だけで話していても世界が狭くなるだけだ、と。
現地の人と満足にコミュニケーションできないと、どんどん日本人だけの狭い世界に引きずり込まれ、いちばんのストレスになるからです。
たしかに私は夫の同僚や、奥さま、娘の学校の先生、アメリカ人のお友達の両親など、まわりの人と話す機会があっても英語でまったくコミュニケーションができていませんでした。
そして、とても信頼しているボストンの日本人の方から日本の英語教材を紹介され、人生最後の英語学習と決意して試してみました。
今まで、YouTubeで英語学習動画をダラダラと観るだけで、ぜんぜん英語が「リアルに使えるレベル」になれなかった私。
他の駐在妻さんのブログで紹介されていた「駐在妻向けオンライン英会話」も渡航前に試しましたが、結局はスーパーで買い物程度しかできるようになっていませんでした。
藁をもつかむ思いでその教材をやってみると、日常会話はもちろん、世間話も2時間くらいできるようになれました。
なぜ、ボストンに来る前に英語をやっておかなかったんだろうと激しく後悔しましたが、英語を身につけたことは私のうつ症状を大きく改善しました。
英語で話せることが、自分らしさを取り戻すことにつながると実感したのです。
英語は自分に自信も与えてくれて、今では英語で家族の愚痴も言えるくらいになったと思っています。
私がボストンで生きていく英語力を身につけた方法はこの記事で紹介しています。
今ではこの教材は私の「日課」になりました。
今からでも英語を「話せるレベル」にしたい皆さんにぜひ読んでいただきたいです。
まとめ
最初からひきこもらない駐妻になるのが理想的ではあります。
しかし、海外に来て最初からガンガンお出かけしたり、現地で英語でのコミュニケーションが取れる人は少ないと思います。
しかも、冬や日照時間が少なくて寒いボストン。冬は氷点下の日々が続くボストン。
とんでもないところに来てしまった…‥と、駐在妻がひきこもったりウツになるのは仕方がないことです。
しかし、それを分かち合える人と話をすることで、不思議なくらいスーッと心がラクになっていきます。
今、ひきこもっている駐妻さんは、思い切って外に出ましょう。
そして、日本人やボストン現地の人とコミュニケーションが取れるようになると、少しずつ自分の気持ちを外へ吐き出せるようになります。
そうしたら、うつやひきこもりからは卒業できるはずです。
私でもうつやひきこもりは乗り越えられました。皆さんもきっと大丈夫ですよ。